女性からもビジネスの面でも求められる「清潔感と身だしなみ。」
男性のヒゲがその清潔感や身だしなみを損なうものとして、好かれていないことはご存知でしょうか。
22歳~34歳の働く女性133人に向けた「あなたは、男性のヒゲって好き?嫌い?」というアンケートでは、好き……15.0% 嫌い……85.0%という結果になり※1、ビジネスの面において、現役の人事担当者309名にアンケートを行ったところ、70.2%の人がヒゲに対して清潔感がない・身だしなみが整っていないと印象が悪くなると答えました。
特に、ビジネス面においては清潔感と身だしなみは最低限必要な礼儀という意見も多く、ヒゲは決して印象の良いものとは言えないようです。※2
しかし、そんな印象の悪いヒゲでも少しの工夫でその印象を覆すことができるのはご存知でしょうか?
その工夫のキーワードは「毛量と形」。
この2点を気を付けるだけで、清潔感と身だしなみを損なわない=悪い印象を与えずにヒゲを楽しめることができると言っても過言ではありません。
そこで今回は、悪い印象を与えないヒゲの定義を踏まえた上で、どういったヒゲにすることで相手に良い印象、さらにはどういったヒゲをすることで自分の思い通りの印象を相手に与えられるのかをご紹介します。
ぜひこの記事を読んで、ヒゲが与える印象を理解し、ご自身のヒゲの必要性や自分に合ったヒゲを手に入れる参考としてみてください。
※1 出典 マイナビウーマン 有効回答数133名。
※2 現役人事部系のアンケート
実施期間:2017年2月21日~2017年2月22日
調査方法:インターネット
調査対象者:現役人事担当者 有効回答数:309
目次
1.ヒゲ(髭)の毛量と形を意識すれば印象は良くなる
自分に似合ったヒゲ、またTPOに合ったヒゲであることは良い印象を持ってもらう上での大前提ではあるのですが、まずは「毛量と形」をきちんとしなければヒゲの悪い印象を拭うことは難しいでしょう。なぜなら「毛量と形」こそがヒゲの清潔感と身だしなみに直結するからです。
1-1.女性からの支持
22歳~34歳の働く女性133人に向けたアンケートでご紹介した通り、男性のヒゲをあまりよく思わない女性の割合というのは85%と高い数値です。
その中でも一番多い意見が「清潔感がないから」ということ。そう思ってしまう背景には女性のこういった意見があるようです。※3
- どんなに素敵な方でも、隣で寝ているふとした時に濃すぎることが気になりすぎて、許せなくなる時がある
- ヒゲは変に生えていると見た目が悪いから、整っていたらOK
- 整ってなくて、清潔感のないヒゲは気になります。
逆にヒゲが好きと答えていても、「ちゃんと整えているなら大丈夫」と条件付きの女性が多いです。
濃すぎる毛量、変に生えている・整っていない形。これが女性にとってのヒゲに清潔感を感じられない原因の1つであり、ヒゲの印象が悪くなることに繋がっているようです。
※3 出典 マイナビウーマン 有効回答数133名。
1-2.ビジネスでの支持
ビジネス面では特に「清潔感・身だしなみ」を重要視されることが多く、現役の人事担当者309名に行ったアンケートでは、99.4%が選考の判断材料とすると答えました。
これは入社面接の時点から既にその人の「清潔感・身だしなみ」見極められているということになります。
その根底には、清潔感と身だしなみは社会人にとって最低限必要な礼儀という意見も多く、ヒゲの有無もその一部と見なされることが多いようです。
同アンケートでは現役人事担当者の70.2%の人がヒゲに対して清潔感がない・身だしなみが整っていないと印象が悪くなると答えました。※4
ヒゲはしっかり整えていれば、おしゃれな印象を与える一方、整っていないと不衛生な印象を与えるため。(30代/男性/正社員)
NGだとは思いませんが、ヒゲの処理の仕方には注意しないとダメだと思います。やっぱり、手入れをせずに不潔に見えてはいけないように思います。(40代/男性/経営者)
- ヒゲの長さにもよりますが、常識の範囲内であれば問題ないと思います。おしゃれや個性の一部として認められる世の中になってきていると感じます。(40代/男性/個人事業主)*5
ビジネス面において最重要と言っても過言ではない「清潔感と身だしなみ」。
それを欠く要素であるのはやはり整えられていない形や常識のない長さのヒゲであると言えます。
それを弁えられないと、ヒゲは決してビジネスの上で印象の良いものとは言えないため、ヒゲを生やすこと自体をタブーとしている企業が多いです。
一方、その中でもアパレル業界や美容・理容業界、外資系、IT系、クリエイティブ系、芸能界など一部の業界ではヒゲが受け入れられるケースもあります。しかし、その場合にもやはり「清潔感と身だしなみ」があり、整えられていることが暗黙のルールとして含まれている場合が多いようです。
※4 現役人事部系のアンケート
実施期間:2017年2月21日~2017年2月22日
調査方法:インターネット
調査対象者:現役人事担当者 有効回答数:309
※5出典 メンズビューティーライフ 有効回答数100件。
このように女性においてもビジネスにおいても重要視される「清潔感と身だしなみ」がしっかりしたヒゲを保つには適度な毛量であること、整えられた形であることが最低限の条件であることが伺えます。
2.【顔の輪郭別】毛量と形を意識して良い印象を与えられる似合わせヒゲ(髭)とは
「清潔感と身だしなみ」がきちんとしているからこそ良い印象を与えられるのは、適度な毛量で整えられた形のヒゲだとご紹介しました。
しかしながら闇雲に生やしても似合わない、しっくりこないという場合もあると思います。
自身に似合ったヒゲのポイントとはその「輪郭」との相性です。
髪型でも輪郭に合わせた「似合わせカット」がありますが、ヒゲも例外ではないのです。
ヒゲは顔にコントラストと立体的な印象を与えます。
顔の輪郭が異なればヒゲで強調すべき部分も異なります。
この章では輪郭別にどんなヒゲが似合うのか一例をご紹介します。
面長/縦長 | |||
おでことあごが広い顔立ちには、あごを短めに、ほほ・もみあげを長くすることでバランスが取れた力強い印象になります。 | |||
チンカーテン | マトン・チョップ | フレンドリー・マトン・チョップ | |
丸型 | |||
頬骨に沿ってヒゲを斜めに整えると顔がシャープに見えます。下あごに視線がいくようにしましょう。あごヒゲを長めに残すのも効果的です。 | |||
ヴァン・ダイク | バルボ | ゴーティ | アンカー |
たまご型 | |||
どんなヒゲスタイルにしても似合う最高の輪郭です。好きなスタイルを選びましょう。ヒゲを通して他の人に差をつけたいなら一風変わったスタイルもおすすめです。 | |||
四角型 | |||
両サイドは短めに、あごはたっぷり伸ばすと柔らかい印象を作れます。全ての部位のヒゲを伸ばしたフルビアードはエラの張りが目立ってしまうため、避けた方が良さそうです。 | |||
プチ・ゴーティ | サークル/かこみ | ハリウッディアン | |
ダイヤモンド型 | |||
あごヒゲや口ひげを生やすスタイルはどんなものでも似合ってしまうので、おすすめです。 | |||
チン・カーテン | フー・マンチュー | アンカー | ザ・ウィンフィールド |
逆三角型 | |||
あごヒゲは伸ばさず、口ひげともみあげのヒゲを伸ばすスタイルが似合います。 | |||
マトン・チョップ | フー・マンチュー | フランツ・ジョセフ | |
三角型 | |||
あごヒゲを伸ばすことで二等辺三角形の輪郭を引き立ててくれます。 | |||
ゴーティ | アンカー | ヴァン・ダイク | オールド・ダッチ |
※参考
ブラウン 顔と形のヒゲスタイル
ジレット 顔のシェイプ別 ヒゲスタイル
3.○○な印象を持ってほしい!ヒゲ(髭)のタイプ別与えられる印象一覧
前章では輪郭を意識した「似合わせヒゲ」をご紹介しました。
一目で目に入るヒゲだからこそ似合っている上で、ヒゲの形を変えるだけで相手に与える印象をも変えることができます。
そこでこの章では、どうせならこんな印象を与えたい!という方のために、○○な印象を与えるにはどんなヒゲがおすすめなのかをご紹介します。
3-1.顔全体を引き締め、ナチュラルかつシンプルな「あごヒゲ」
シンプルで手入れも簡単なあごヒゲだけを生やしているスタイルは、ヒゲ初心者にもチャレンジしやすいです。
あごだけで様々なデザインができるので、自分の顔の形に合わせて整えることも可能です。
幅が広くなるとより男らしさの中に包容力がある印象に、狭く小さくするとおしゃれな印象になります。
※出典
http://www.beauty-navi.com/mens/style/detail/31113
http://www.beauty-navi.com/style/detail/29711
http://www.beauty-navi.com/style/detail/45953
3-2.出来る男の雰囲気漂う威厳ある「口ヒゲ」
ビジネスの場でもびしっと決まりやすい、口の上にだけヒゲ生やしているスタイル。
手入れも簡単ではありますが、似合う・似合わないが別れやすいものでもあります。
うまく整えないとお笑いのようにもなりえるので、あごヒゲに比べると初心者向けではなく、注意が必要です。
細めにするとインテリの雰囲気に、太めにすると優しい印象になります。
※出典
http://www.beauty-navi.com/mens/style/detail/54052
http://www.beauty-navi.com/mens/style/detail/45043
http://www.beauty-navi.com/style/detail/45953
3-3.スマートで清潔感溢れる「あご+口ヒゲ」
ここまでにご紹介したあごヒゲと口ヒゲを合わせたスタイルは、男らしさを出しながらも出来る男のスマートさと清潔感を出すことができます。
口ヒゲを薄くすることで、顔全体のバランスが整いやすく、さらに色気のある雰囲気も出せるのでおすすめです。
※出典
http://www.beauty-navi.com/mens/style/detail/48801
http://www.beauty-navi.com/mens/style/detail/25552
http://www.beauty-navi.com/mens/style/detail/56194
3-4.ダンディさ抜群の「ラウンドヒゲ」
口をぐるっと囲んだこのヒゲは大人な雰囲気でダンディさを引き出すことができ、伸びっぱなしのヒゲでも手間をかけるとかっこいいヒゲのスタイルになります。
しかし、シンプルではあるものの、毛量と形が大切になってくるため手間もかかります。
ビジネスシーンにはあまり向いていないかもしれません。
※出典
http://www.beauty-navi.com/mens/style/detail/32930
http://www.beauty-navi.com/style/detail/51838
http://www.beauty-navi.com/style/detail/37644
3-5.ワイルドながらもシャープな印象の「口ヒゲ+アンカーデザイン」
アンカーとは船のいかりを意味します。
その名の通り口元からあごにかけて一本線に、さらにあごのラインに沿って整えます。
あごヒゲをもみあげまで伸ばすとワイルド感が増し、全体を薄くするとシャープな印象になります。
こまめな手入れは必要ですが、ヒゲが薄い人・薄顔の人でもおすすめです。
※出典
http://www.beauty-navi.com/style/detail/53740
http://www.beauty-navi.com/mens/style/detail/36742
http://www.beauty-navi.com/style/detail/48892
男らしくかっちりとした「口ヒゲ+扇形」
「口ヒゲ+アンカーデザイン」の一本線をあごに向かって扇状に広げていくことでさらに男らしさを出しつつかっちりとした印象になります。
※出典
http://www.beauty-navi.com/mens/style/detail/52457
http://www.beauty-navi.com/mens/style/detail/35651
http://www.beauty-navi.com/style/detail/37521
4.良い印象が続くヒゲ(髭)の手入れ方法
ここまでに良い印象を与えるヒゲについてご紹介しましたが、ヒゲの手入れにはやはり手間がかかります。さらにきれいな形を少しでもキープしようと処理の回数が増やすと、それに伴って肌への負担も大きくなります。
せっかく好印象を与えられるヒゲを手にいれても肌が荒れている状態では、思い描く印象を与えることはできないかもしれません。
そこでこの章ではどういったヒゲの手入れ方法を行うことで良い印象が少しでも長く与え続けられるのか、をご紹介します。
4-1.ヒゲを正しい方法で剃る
多くの人がT字型のカミソリやシェーバーで手入れを行っていると思います。
しかしながらヒゲを剃る際、T字型のカミソリは刃を直接肌に当ててヒゲを剃るので、肌への負担が大きく、古くない角質をも傷つけてしまいかねません。そのため、電気シェーバーの使用をおすすめします。しかし、電気シェーバーも肌への負担が全くないというわけではありません。できるだけ負担を軽減するために電気シェーバーの場合にもシェービング剤も使用し、さらには正しい方法を身につけ、きれいに処理していきましょう。
電気シェーバーを使った正しいヒゲを剃り方
1.肌を清潔な状態にするため、洗顔をして汚れを落とす
2.シェービング剤をつける
3.顔を上げたり空いている手で肌を引っ張ったりしながら毛を立てる
4.電気シェーバーをしっかりと垂直に当て、ゆっくりと滑らせるように毛の流れに逆らって剃り進める
5.洗顔をして剃ったきれいにヒゲを洗い流す
4-2.ヒゲを脱毛してしまう
処理に時間や手間はかけたくないという方はヒゲの脱毛を行う方法があります。
一度脱毛が完了すれば処理も不要になり、今までの手間や時間、さらにはこれから何年とかかるヒゲ処理の費用がかからなくなります。
ただし、一言に脱毛と言っても様々な方法があります。
それぞれの脱毛について心得ておかないと、思った以上に費用や時間がかかってしまったり、脱毛したにもかかわらず生えてきてしまったりと思わぬ負担や失敗が起こる可能性があります。
4-2-1.永久脱毛
永久脱毛を望むなら、方法は医療レーザー脱毛かニードル脱毛(針脱毛)のみです。
医療レーザー脱毛
黒い色素(メラニン)にのみ反応するというレーザーの特性を利用し毛根にダメージを与える事で永続的に脱毛効果を持続させる方法です。
レーザーを照射すると、体毛のメラニン色素に吸収された後、熱に変換され、毛根と毛根周囲の毛包を破壊します。毛包に存在する毛を再生させる細胞(幹細胞)を破壊することにより、脱毛効果を得ることができます。
一般的には毛周期に合わせて5回~10回ほど通い、10万円~15万円程度が相場となります。
ニードル(針)脱毛
毛穴ひとつひとつに対して針を差し込み、毛穴奥深くある毛乳頭に電気を与えることで、毛根を死滅させる脱毛方法です。
脱毛効果は非常に高く、医療レーザーでは脱毛できない部位(目の下や乳首)も脱毛が可能で、男性のヒゲのような毛穴が深い体毛にも圧倒的な効果を発揮します。
しかし、毛穴1つ1つに手作業で針を差し込み、電気を流す事から強い痛みを伴い、処置にかかる時間や料金も高額になります。スタッフへの技術的要求も高く問われます。
男性のヒゲは2万本~3万本と言われています。これで計算すると、毛穴1つに対して平均4.5秒=31.25時間、35本で平均2,500円のため計150万円以上かかることになります。
4-2-2.永久脱毛以外の方法
エステ脱毛でも永久脱毛ができると思っている方も多いですが、それは間違いです。
大手脱毛サロンを加盟団体に持つ一般社団法人日本エステティック振興協議会は、エステ脱毛は「一時的な除毛・減毛であること」というガイドラインを定めています。
エステ脱毛(光脱毛、フラッシュ脱毛、IPL脱毛)
エステサロンで行われており、抑毛ジェルを塗って特殊な光を発する機械を当てることで毛の成長を遅らせる、弱らせる方法です。
医療レーザー脱毛機と原理は似ていて、光をメラニンに反応させ、毛を抜けさせるというものですが、医療レーザーと比較すると光のエネルギーは圧倒的に弱く、エステ脱毛で行う光の出力エネルギーでは毛根組織を破壊できません。
その分コース回数が大幅に多く、何年もかけてこなすことで徐々にその効果を出していくイメージです。
毛根組織を破壊できないといことは、「毛が再生してくる=毛はなくならない」ということですので、もしエステ脱毛で「毛が生えてこない」脱毛効果が出た場合は法律に違反していることになります。エステ脱毛は医療行為ではなく美容施術なのです。
価格自体はトライアル料金等を設定している店舗が多く、初期費用は安く済むことも多いですが、15回~30回ほど通う必要があるため、総額は10万円~30万円近くに上る場合があります。
- ※ 一般社団法人日本エステティック振興協議会
(http://esthe-jepa.jp/depilation/)
日本スキン・エステティック協会
(https://www.jsa-cpe.org/public/static/press/mechanism_laser/imgs/practical_skill_theory.pdf)
家庭用脱毛器
家庭用脱毛機に長期的な脱毛効果を出す力はありません。
原理は医療レーザーや光(フラッシュ)とほぼ同じですが、エステ脱毛で行われる光(フラッシュ)よりもさらにエネルギーが弱く効果で出にくくなります。
価格は3万円~10万円ほどですが、半永久的に処理を続ける必要があります。
5.まとめ
この記事では女性でもビジネスでもヒゲは清潔感や身だしなみを損なうものとして、あまり印象が良くないということをご紹介しました。
ヒゲの清潔感や身だしなみを乱す要因は女性においてもビジネス面においても適度な毛量でないこと、整えられた形でないことです。多くの場面で重要視される「清潔感と身だしなみ」がしっかりしたヒゲを保つにはこの「毛量と形」が最低限の条件です。
さらに毛量と形をしっかりと踏まえた上で、自分に似合ったヒゲになるように手入れすれば、むしろ個性や自己表現として良い印象を与えられたり、自分の与えたい印象を相手に持ってもらえるツールの役割にもなりえます。
自身のヒゲの必要性を判断し、必要な場合には自分に合ったヒゲに整え、周りに良い印象を持ってもらえるよう、ヒゲと付き合っていきましょう。