「ブラジリアンワックスってすぐムダ毛を抜けるみたいだし、ヒゲを脱毛するには丁度良さそう。」
「他の脱毛方法だと、ヒゲをなくすまでに何回か施術を受けないといけないみたいだけど、ブラジリアンワックスならすぐに脱毛できそう。」
そう思っている男性の方も多いのではないでしょうか?
しかし、残念ながらそういった期待は完全に間違いです。
ブラジリアンワックス(ワックス脱毛)ではヒゲを脱毛することはできません。
ヒゲが生えてこないようにするには、発毛に関わる細胞(毛乳頭・毛母細胞)を破壊する必要があります。
ブラジリアンワックスはヒゲを引き抜くだけの方法であるため、発毛に関わる細胞は破壊されず、ヒゲは再び生えてきます。
一時的にでもヒゲが無くなれば良いと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、ブラジリアンワックスでヒゲを抜こうとするのは危険です。
この記事では、ブラジリアンワックスでヒゲを抜く際のリスクや、ヒゲにできる対処や対策についてお伝えいたします。
ブラジリアンワックスやヒゲ脱毛について、正しい知識をつけて、自分に合った方法でヒゲを無くしてください。
目次
1.ブラジリアンワックスは髭(ヒゲ)に使ってはいけない!
冒頭でもお伝えしましたが、ブラジリアンワックス(ワックス脱毛)でヒゲを抜くことは避けるべきです。
なぜなら、ブラジリアンワックスはヒゲを強引に引き抜き、肌を強く引っ張ってしまうからです。
●ブラジリアンワックスの仕組み
ブラジリアンワックスは、温めたワックスをムダ毛のある皮膚に塗布し、冷めて固まった所を一気に引き剥がすものです。
固まったワックスを一気に引き剥がすため、ブラジリアンワックスは毛穴や皮膚に強いダメージを与えます。
この「強いダメージを与えてる」ということが、ブラジリアンワックスをヒゲに使ってはいけない最大の理由です。
ダメージを受けた毛穴や皮膚は、様々な肌トラブルを誘発しやすくなります。
肌トラブルを被ることで、痛みが伴う炎症を起こしたり、痕が残ったりと、多くのデメリットが発生します。
また、毛穴や皮膚がダメージを受けるということは、それ相応の痛みが伴うということです。
ブラジリアンワックスは一度に多くのヒゲを引き抜こうとするので、与えるダメージや受ける痛みは大きくなりがちです。
そのため、肌トラブルが誘発されるリスクも高く、また症状においても重くなる傾向にあります。
これらのことを考えると、ブラジリアンワックスでヒゲを抜くことはやめるべきなのです。
「ブラジリアンワックス」は、本来デリケートゾーン(陰部)のムダ毛をワックス脱毛する際に使われる言葉です。しかし日本ではデリケートゾーンに限らず、ワックス脱毛全般を「ブラジリアンワックス」と呼ぶ場合が多くなっています。
2.ブラジリアンワックスを髭(ヒゲ)に使った場合の危険性
どんなに肌トラブルの危険があろうとも、どうしても一時的にヒゲを無くしたいという人もいるかもしれません。
では、ブラジリアンワックスでヒゲを抜こうとした場合、実際どのようなリスクが考えられるのでしょうか。
主なリスクは「肌トラブル」と「強い痛み」です。
2-1.肌トラブル
ブラジリアンワックスでヒゲを抜こうとした場合、考えられる肌トラブルは以下の5つです。
・毛嚢炎
・色素沈着
・内出血
・埋没毛
・肌荒れ
これらの肌トラブルが必ず引き起こされるわけではありませんが、何かしらは発生すると思っていた方が良いでしょう。
いくつかの肌トラブルが併発する場合もあります。
ここではそれぞれの肌トラブルについてお伝えいたします。
毛嚢炎
小さいブツブツが複数個できるものです。
中心は白っぽく、毛嚢炎の周囲は赤く炎症しています。
症状としてはニキビに似ています。
軽度なものであれば、痛みや痒みなどはありませんが、ごく稀に症状が重くなると、発熱や痛みを伴う場合があります。
毛嚢炎の原因は、皮膚の常在菌であるブドウ球菌です。
これが毛穴や肌の中に入りこんでしまうことで毛嚢炎を発症します。
ブラジリアンワックスは、ヒゲを毛穴から引き抜くものですが、肌にも強くへばり付いています。
そのため肌の細胞がめくり上がってしまうため、ブドウ球菌の侵入を許しやすい環境を作ってしまいます。
色素沈着
肌が黒ずんだりシミのようになってしまう症状です。
これにはメラニンという色素が関係しています。
肌は何かしらの刺激を受けると、炎症を起こします。
この炎症の防御反応として、肌の細胞はメラニンを生成します。
通常、作られたメラニンは肌の代謝(ターンオーバー)によって排出されますが、刺激が強かったり、複数回の刺激を受けるなどすると、より多くのメラニンが発生してしまい、肌が排出しきれない量のメラニンが蓄積されてしまします。
これが色素沈着の原因です。
紫外線などの刺激でも日焼けするように、メラニンは非常に生成されやすいものです。
そのたえ、非常に刺激が強いブラジリアンワックスの場合、特に注意が必要です。
内出血
いわゆる痣です。
肌のすぐ内側には、数多くの毛細血管が張り巡らされています。
それらの毛細血管が、肌がダメージを受けた際に一緒に破れてしまう場合があります。
ブラジリアンワックスの場合は、ワックスが引き剥がされる際に、肌も強く引っ張られてしまいます。
その引っ張られる力にたいして、毛細血管がついていけず、破れてしまうことがあります。
埋没毛
肌の中でヒゲなどの体毛が伸びてしまう症状です。
健康に悪いものではありませんが、毛嚢炎などを併発する場合が多いです。
埋没毛の原因は、刺激に対する毛穴の機能にあります。
毛穴は刺激を受けると、かさぶたのような膜を作ります。
この膜が毛穴を塞いでしまうことで、本来は毛穴から出てくるはずのヒゲを閉じ込めてしまいます。
閉じ込められたヒゲはそのまま成長し、毛穴の中でとぐろを巻いたような状態になります。
場合によっては毛穴の壁を貫いてしまい、炎症を起こす場合があります。
ブラジリアンワックスは肌や毛穴に強い刺激を与えるので、毛穴が膜を作ることは大いに考えられます。
肌荒れ
肌がヒリヒリしたりカサカサしたりする症状です。
赤みが出ることが多いです。
肌の角質層が荒れると、水分を保持していることが難しくなり、肌が刺激に弱い状態になります。
肌荒れ自体は症状も重くなく、数日で治るものですが、肌が荒れている期間は刺激に対して弱い状態です。
そのため、肌荒れが起これば、毛嚢炎やニキビなど、様々な肌トラブルを誘発しやすくなると言えます。
ブラジリアンワックスはヒゲだけでなく、肌の表面の組織も強烈な力で引き剥がしてしまいます。
そのため、ブラジリアンワックスを使用した場合は、必ずと言って良いほど肌荒れがおこります。
2-2.強い痛み
ここまでブラジリアンワックスには強い刺激が伴うことをお話ししてきました。
それだけの刺激がるのですから、もちろんそれ相応の痛みも伴います。
分かりやすいのは、毛が生えている部位にガムテープをしっかり貼って、一気に剥がす痛みでしょう。
ブラジリアンワックスの場合、ガムテープよりも更にしっかりと肌にへばりつくことが多いので、より痛みを感じやすい場合があります。
特にヒゲの場合は、肌の薄い顔に生えているため、より痛みを感じやすいでしょう。
体と顔の肌は厚さ等が違うため、刺激への抵抗力に差があるためです。
顔の肌は薄く、刺激にも弱いです。
そのため、同じような刺激であっても、体よりも顔の方がより強く痛みを感じやすい場合が多いです。
3.髭(ヒゲ)にできる対処・対策
ブラジリアンワックスがヒゲの脱毛に向いてないと知って、肩を落としている方もいらっしゃるかもしれませんが、ヒゲを無くすのであれば他にも良い方法は沢山あります。
ここでは、「ヒゲを一時的に隠す・薄くする」方法と「ヒゲを長期的に薄くする・無くす」方法をそれぞれお伝えいたします。
一時的にヒゲを隠す | ヒゲ隠しメイク |
一時的にヒゲを薄くする | エステ脱毛・家庭用脱毛器 |
長期的にヒゲを薄くする・無くす | 医療レーザー脱毛 |
3-1.一時的に隠す・薄くする
2,3日中に大切な日があるからヒゲを目立たなくしたい、今はヒゲを無くしたいけども将来は生やしたい。以下の方法はそういった方々に適しています。
一時的にヒゲを隠すなら「ヒゲ隠しメイク」、一時的にヒゲを薄くしたい場合は「エステ脱毛・家庭用脱毛器」が向いているでしょう。
ヒゲ隠しメイク
今あるヒゲをすぐに隠すにはこの方法しかありません。
化粧でヒゲを隠す方法です。
他の方法では効果が出るまでに一定期間がかかりますが、この方法であれば当日の朝でもヒゲに対して対処することができます。
男が化粧だなんて、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、デキる男のみだしなみとして、簡単なメイクをしている男性は増えてきています。
ヒゲを隠すだけでなく、肌を綺麗に見えせる効果もあるので、清潔感も増します。
ヒゲを隠す場合、おすすめなのはBBクリームとチークを組み合わせたメイクです。
慣れてしまえば5分ほどでメイクが完了します。
●BBクリーム
化粧下地とファンデーションの両方の働きが可能な道具です。
メイク初心者でも使いやすいアイテムです。
【おすすめBBクリーム】
メーカー:ちふれ
値段:1,400円
●チーク
血色を良く見せるためのものです。
白くなりすぎてしまった肌に使用することで、自然な血色を演出できます。
【おすすめチーク】
メーカー:CEZANNE
値段:360円
手順
1.BBクリームを手の甲にパチンコ玉(直径10mm)ほど出します。 |
2.指にBBクリームをとり、ヒゲが目立つ部分に複数箇所つける。 |
3.BBクリームをムラが無いようにヒゲ全体に伸ばし、オレンジ色のチークを専用のパフやブラシ、指などにつけてヒゲの濃い部分などに塗ります。 ※チークを塗りすぎてしまうと、酔っ払いのように赤くなってしまったように見えます。 |
すぐにヒゲを無くす方法として「除毛クリーム(脱毛クリーム)」という方法を検討する人も居るかもしれませんが、この方法はブラジリアンワックス同様に、ヒゲに使用することはおすすめできません。
除毛クリームの成分は肌にとって刺激的であり、肌荒れなどを起こす危険性があります。
また、誤って口の中に入ってしまった場合は、胃腸炎などを引き起こすリスクもあります。
除毛クリームをヒゲに使うことはやめましょう。
エステ脱毛・家庭用脱毛器
エステ脱毛(光脱毛・フラッシュ脱毛・IPL脱毛)や家庭用脱毛器は、「一時的な除毛・減毛」効果を与えることができます。
黒色にのみ反応する特殊な光を使い、発毛細胞にダメージを与えます。
照射を続けていれば、ヒゲが薄いままの状態を維持することができますが、発毛細胞を破壊する程の威力は無いので、照射を続けなければ、ヒゲは徐々に元の濃さに戻っていきます。
そのため、将来はヒゲを生やしたい人には最適な方法でしょう。
【エステ脱毛の基本情報】
ヒゲの処理が楽になるまでに必要な施術回数:10回前後
ヒゲの処理が楽になるまでにかかる費用;約12万
施術者:エステティシャン
【家庭用脱毛器の基本情報】
ヒゲの処理が楽になるまでに必要な施術回数:20回前後
1台の平均価格;約5万
施術者:自分、家族、友人
3-2.長期的に薄くする・無くす
長期的にヒゲを薄くしたり無くしたい場合は、「医療レーザー脱毛」がおすすめです。
前述しましたが、ヒゲを生えないようにするためには、発毛細胞を破壊する必要があります。
医療レーザー脱毛であればそれが可能です。
黒色にのみ反応する点ではエステ脱毛や家庭用脱毛器と同じですが、こちらで使われているのは「医療用レーザー」です。
発毛細胞を破壊して、ヒゲなどの体毛の成長を阻害することを「脱毛」と言います。
「脱毛」と聞くと1回の施術で全てのヒゲが無くなってしまうと思われがちですが、実はそんなことはありません。
そのため、「薄くしたい」という希望も、医療レーザー脱毛であれば実現することができます。
もちろん、施術回数を重ねれば、しっかりとツルツルにすることも可能なので、自分の希望に合わせて施術を重ねましょう。
【医療レーザー脱毛の基本情報】
ヒゲの処理が楽になるまでに必要な施術回数:5回前後
ヒゲの処理が楽になるまでにかかる費用;約10万
施術者:医療従事者
長期的にヒゲを薄く・無くす方法として、「ニードル脱毛」という方法もあります。
しかしこの方法は、毛穴ひとつ1つに施術を行うものであるため、ヒゲ全体に施術する場合は、時間も費用も莫大なものになってしまいます。
ポイントや脱毛の仕上げに活用する場合は適しているかもしれませんが、ヒゲを全体的に減らす場合には向いていないでしょう。
4.まとめ
ブラジリアンワックス(ワックス脱毛)でヒゲを抜くことは避けた方が良いでしょう。
なぜなら、肌トラブルの可能性が大きく、痛みも強いからです。
さらに、一時的に除毛することはできますが、ヒゲは再び生えてきてしまいます。
ブラジリアンワックスでヒゲを抜く際のリスクとして考えられるのは、以下の5つです。
・毛嚢炎
・色素沈着
・内出血
・埋没毛
・肌荒れ
これらの肌トラブルが必ず起こるわけではありませんが、複数の肌トラブルが同時に発生することは大いに考えられます。
それだけブラジリアンワックスは刺激が強く、顔の肌はデリケートだということです。
ヒゲについて対処・対策したい場合は、それぞれの希望に適した方法を選択すると良いでしょう。
・ヒゲを一時的に隠したい場合……ヒゲ隠しメイク
・ヒゲを一時的に薄くしたい場合……エステ脱毛・家庭用脱毛器
・ヒゲを長期的に薄くしたい、なくしたい場合……医療レーザー脱毛
ブラジリアンワックスでヒゲを抜くことは非常に危険です。
ヒゲにはヒゲに合った方法で、対処・対策するようにしてください。