「脱毛にも色々種類があるみたいだけど光脱毛ってどんなもの?」「脱毛で失敗したくないから光脱毛についても詳しく知りたい」
こういったことが気になったことはありませんか?
実は、一般的に「脱毛」と言われているものの中で、実際には「脱毛効果」を与えられないものも含まれています。
それが「光脱毛」です。
ワックス脱毛や脱毛クリームなどもそうですが、「脱毛」という言葉でまとめられていると、「毛が生えてこなくなる」と思いがちですが、そうとも限りません。
自分が選んだ脱毛方法と、期待している効果に違いがあったら、損をした気持ちになりますよね。
ここでは脱毛効果の無い、「光脱毛」について詳しくお伝えいたします。
光脱毛がどういうものかを知っていただき、脱毛をする上での参考にしてください。
目次
1.光脱毛の概要
光脱毛を知るために、まずは大枠についてご説明いたします。
1-1.光脱毛とは
毛に対して「一時的な除毛・減毛」の効果を与えるものです。
「永久脱毛効果」はありません。
フラッシュ脱毛と呼ばれる場合もあります。
黒色に反応する特殊な光を照射することでムダ毛にダメージを与え、ムダ毛の成長を遅らせます。
永久脱毛効果を得るためには、発毛細胞を破壊する必要がありますが、体の一部である細胞を破壊するのは医療行為と定められています。
光脱毛の場合は、細胞を破壊することはしないため、永久脱毛効果を与えることはできませんが、特別な資格を持っていなくても扱うことができます。
そのため光脱毛を採用しているのは、エステサロンや家庭用脱毛器など、特に特別な資格を必要としないサービスや機器です。
「光脱毛」には、IPLやSSC、SHRなど様々な照射の方法がありますが、これらも全て「一時的な除毛・減毛効果」しかありません。
“厚生労働省からの通達”
「脱毛」や永久脱毛を行うことについて、厚生労働省から下記のような通達が行われたことがあります。
“用いる機器が医療用であるか否かを問わず、レーザー光線又はその他の強力なエネルギーを有する光線を毛根部分に照射し、毛乳頭、皮脂腺開口部等を破壊する行為は、医師が行うのでなければ保健衛生上危害の生ずるおそれのある行為であり、医師免許を有しない者が業として行えば医師法第17条に違反する”
平成13年11月の厚労省の通達
1-2.光脱毛と混同されるもの
光脱毛を理解する上で、よく間違えられるのが「医療レーザー脱毛」です。
光脱毛と医療レーザー脱毛は、黒色に反応する光やレーザーを使用している点では似ている部分があります。
両者の違いは照射されるものです。
光脱毛は出力の低い「光」が照射され、医療レーザー脱毛は出力の高い「医療用レーザー」が照射されます。
両者の違いをまとめると下記のようになります。
光脱毛 | 項目 | 医療レーザー脱毛 |
一時的な除毛・減毛 | 効果 | 永久脱毛 |
少ない | 痛み | 多い |
1回の施術は安いが、効果を持続させる場合はかさむことがある。 | 費用 | 1回の施術は高めだが、最終的な費用は抑えられる場合も多い。 |
エステサロン・家庭 | 受ける場所 | 医療機関 |
エステティシャン・自分 | 施術者 | 医療従事者 |
月に1回 | 照射の精度 | 2~3ヶ月に1回 |
15回~ | 毛が薄くなるまでに かかる回数 | 5回ほど |
光脱毛は、細胞を破壊するほどの出力はありません。
発毛細胞にダメージを与えて、毛の成長速度を遅らせるだけです。
細胞を破壊することは無いので、エステティシャンや自分で照射を行えます。
光脱毛には「脱毛」という言葉が含まれていますが、「永久脱毛」ではありませんので、注意してください。
それに対して医療レーザー脱毛は、照射出力の高いレーザーを使用することで、発毛細胞を破壊することができます。
発毛細胞が破壊されると、毛は成長できなくなるため「永久脱毛効果」を与えることができます。
与える効果において、光脱毛と医療レーザー脱毛は完全に違うものなので、混同しないようにしましょう。
2.光脱毛の特徴
光脱毛が与える効果については前述しましたが、効果以外にも光脱毛には特徴があるので、ここではそれらの特徴についてお知らせいたします。
光脱毛の特徴として挙げられるのは下記の4つです。
・施術の痛みが少ない
・1回の施術が安い
・毛をまた生やせる
・資格がいらない
施術の痛みが少ない
光脱毛の施術は、痛みが少ないと言われています。
光脱毛は照射出力が弱いため、肌への負担も小さいものになります。
そのため、脱毛につきものである痛みに関して、そこまで気にする必要はありません。
医療レーザー脱毛を受けている人の中には、痛みが我慢できずに照射を諦めてしまう人も居ますが、光脱毛の場合はそういったことは無いでしょう。
1回の施術が安い
光脱毛は1回の施術が安めに設定されていることが多いです。
1回だけのプランの場合、1つの部位を数千円で受けることができるので、脱毛を始めやすいと言えます。
初めて脱毛を受ける場合、経済的な負担を軽減しつつ試すことができるでしょう。
毛をまた生やせる
光脱毛の効果は「一時的な除毛・減毛効果」であるため、施術を受けない期間が続けば、また元の濃さに戻すことができます。
若いうちはヒゲなどが不要でも、歳を重ねてヒゲを蓄えたいなど、後に毛の濃さを戻したい場合や、腕毛やすね毛を薄くしすぎてしまった場合などにおいて、一時的な効果が良い方向に作用します。
資格がいらない
光脱毛は、照射や施術を行うために特別な資格が必要ありません。
手軽に扱えることから、家庭用の機器が販売されていたり、店舗数の多いエステサロンなどで広く扱われています。
資格が不要ということは、それだけ人体への危険(副作用)は小さいと判断されているということです。
しかし、副作用が小さいということは、その分効果も小さい範疇(はんちゅう)におさまるということが言えますので、そういう面では注意が必要です。
3.光脱毛の注意点
良い特徴もあれば、反対に注意すべき点もあります。
・永久脱毛効果が無い
・費用がかさむ場合がある
・効果を実感するまでに期間がかかる
・肌トラブルの際の保証などが無い
永久脱毛効果が無い
何度もお伝えいたしますが、光脱毛には「永久脱毛効果」はありません。
そのため、ムダ毛を減らした状態を維持するためには、照射を受け続ける必要があります。
照射を受けない期間が長くなると、徐々に毛量が戻っていきます。
費用がかさむ場合がある
上記に関連して、ムダ毛を減らした状態を維持するために何度も照射を受けるということは、その分費用もかさむということです。
1回ずつの価格は安く設定されているものの、回数が多くなれば費用もかさみます。
そのため、一定以上の回数を行う場合は、医療レーザー脱毛などの方が安く済む場合もあります。
後に毛量を戻したいなどの希望が無ければ、基本的には医療レーザー脱毛の方がお得に済む場合がほとんどです。
効果を実感するまでに期間がかかる
光脱毛は出力が低いため、ムダ毛を減らしていくペースも比較的遅いものとなります。
永久脱毛効果がある医療レーザー脱毛の場合、1年~2年もあればムダ毛がなくなったと満足できる場合が多いですが、光脱毛の場合、1年~2年かけていても、ようやくムダ毛が減ってきたかな、という程度である場合がほとんどなようです。
もし短期間のうちにムダ毛を無くしたい場合は、光脱毛は不向きでしょう。
肌トラブルの際の保証などが無い
光脱毛を行うのは、エステサロンや自宅になります。
そのため、万が一肌トラブルに見舞われても、的確な処置が行えなかったり、自己責任となる場合もあります。
光脱毛は照射出力が弱く設定されているとは言え、毛や肌に熱を与えるものです。
皮膚の炎症や火傷など、様々なリスクを伴います。
医療レーザー脱毛の場合は医療機関で行われているため、肌トラブルの際は医師の診断を受けることなどができますが、光脱毛ではそういったことは行えませんので、注意してください。
4.光脱毛の種類
光脱毛は大きく分けると2種類になります。
エステサロンで受ける「エステ脱毛」と、市販の脱毛器を購入し自分で行う「家庭用脱毛器」です。
これらはどちらも光脱毛を利用しているものです。
ここではそれぞれの光脱毛の概要についてお伝えいたします。
費用や回数などについては後述します。
4-1.エステ脱毛
エステサロンで行われている光脱毛です。
部位や回数によって料金が決まり、エステティシャンに照射をしてもらいます。
研修を受けたスタッフが照射をしてくれるので、ある程度の専門性は期待できます。
肌トラブルに見舞われた場合は、エステサロンが提携しているクリニックなどで優先的に診察を受けることができる場合もあります。
自分では照射が行えない部位や、打ち漏れや照射のムラが気になる場合、光脱毛を受けるのであればエステ脱毛は良いでしょう。
4-2.家庭用脱毛器
家電量販店やネット通販などで販売している家庭用脱毛器を購入し、自分で照射を行う方法です。
1台購入することで全身の部位に使えたり、家族でシェアすることなどができます。
ただし、自分で照射する場合は、背中などの手の届かない部位の光脱毛は行えません。
また、家庭で扱えるよう、エステ脱毛よりも照射出力はさらに弱いものになっています。
一度購入してしまえば、何回使用しても費用はかさみませんが、その分自分で照射をする手間がかかります。
他人に照射されるのが嫌だったり、自宅でのんびり脱毛したい方には合っているかもしれません。
5.光脱毛の回数
<ムダ毛が薄くなったと実感するまでに必要な回数>
エステ脱毛 | 15回~ |
家庭用脱毛器 | 25回~ |
※回数は目安です。
肌質や毛質などにより個人差はありますが、ムダ毛を薄くするのに15回以上の施術が必要になります。
光脱毛だけに限らず、脱毛を行う場合は複数回の施術が必要になります。
体毛には「毛周期」というものがあるためです。
脱毛効果(永久脱毛効果と一時的な除毛・減毛効果のどちらも)は、体毛と発毛細胞が繋がっている「成長初期」や「成長期」の毛にしか与えることができません。
この「成長初期」と「成長期」の毛は、体毛全体の中でも20%程度であるため、複数回の施術が必要になります。
体毛の中でも特に根深く、太いヒゲの場合は、もっと多くの回数を必要とする場合もあります。
また光脱毛の場合、与えられる効果が「一時的な除毛・減毛効果」であるため、その効果を持続させるためには照射を受け続ける必要があります。
そのため、施術回数は増え続けます。
6.光脱毛の照射周期・期間
<照射の周期>
エステ脱毛 | 1ヶ月に1回 |
家庭用脱毛器 | 2週間に1回 |
<ムダ毛が薄くなったと感じるまでにかかる期間>
エステ脱毛 | 1年~ |
家庭用脱毛器 | 1年半~ |
毛周期が巡ることを考えると、一度照射してから次の照射まで、いくらか期間を開ける必要があります。
光脱毛の場合、照射出力が弱いため、医療レーザー脱毛などよりも短いスパンで照射を行うことができます。
エステ脱毛の場合は1ヶ月に1回、家庭用脱毛器の場合は2週間に1回が目安となります。
ただし、回数を重ねていけばその分脱毛効果を受けられる毛も減っていくので、回数を重ねていった場合は少しスパンを広くとって、毛周期が巡るのを待った方が、より光脱毛の効果を得やすい場合もあります。
こういったことを加味すると、一定の脱毛効果を得るまでには、少なくとも1年はかかるでしょう。
7.光脱毛の値段
<エステ脱毛の値段>
全身脱毛の平均 | 約70万円~ |
ヒゲ脱毛の平均 | 約20万円~ |
<家庭用脱毛器の値段>
約5万円 |
エステ脱毛の場合、脱毛部位と回数によって値段が変わってきます。
効果を実感するために15回ほどの施術を受ける場合、「全身脱毛」は約70万円、「ヒゲ脱毛」は約20万円になります。(※エステ脱毛実施首都圏大手5社)
家庭用脱毛器の場合、機種によって価格は大きく変わります。
3万台のものから10万台のものなど、様々です。
機種によって、照射出力、オプションパーツの有無、照射面積の広さなど、様々な要素が変わります。
どれが良いか分からない場合は、店頭スタッフに相談したり、ネット上の口コミなどを見てみると良いでしょう。
8.まとめ
脱毛という言葉がついていますが「光脱毛」は「一時的な除毛・減毛効果」しか与えません。
そのため、照射しない期間がながくなると毛量は戻っていきます。
光脱毛の特徴は以下です。
・施術の痛みが少ない
・1回の施術が安い
・毛をまた生やせる
・特別な資格はいらない
また注意点もあります。
・永久脱毛効果が無い
・費用がかさむ場合がある
・肌トラブルの際の保証などが無い
光脱毛が採用されているのは「エステ脱毛」と「家庭用脱毛器」です。
ある程度の専門性のある人に施術してもらいたい場合はエステ脱毛、自分でのんびり施術をしたい場合は家庭用脱毛器がおすすめです。
毛を完全に無くしたい場合は医療レーザ―脱毛の方が結果的に安く済む場合がほとんどですが、一時的に毛量を減らした時期が欲しいのであれば、光脱毛は役立ってくれるでしょう。