近年、メンズの脱毛が注目を集めるようになりました。
男性脱毛専門のクリニックやエステサロンまでできているほどです。
多くの脱毛クリニックでは医療レーザー脱毛を扱い、永久脱毛効果を打ち出しています。
実は一言に「脱毛」と言っても、全てのものに「永久脱毛」の効果があるわけではありません。
「永久脱毛」は、毛穴の奥にある毛乳頭という細胞を破壊することでその効果を得ることができます。
毛乳頭から発毛を促す栄養が供給され、毛母細胞が活発になることで毛が生えるので、その成長の元を断ってしまうものです。
脱毛は細胞を破壊することから、医療行為であると法令で定められています。
そのため施術は医療機関であるクリニックでしか行えず、医師や看護師でなければ取り扱うことができません。
エステサロンで行われる脱毛や家庭用脱毛器、ワックス脱毛などでは毛乳頭を破壊することができず、永久脱毛の効果は得られないため「一時的な減毛・抑毛」の効果に留まります。
医療脱毛 | 医療レーザー脱毛 ニードル脱毛 |
その他の脱毛 | エステ脱毛 家庭用脱毛器 ワックス脱毛 脱毛クリーム など |
この永久脱毛効果を与えてくれる方法として、2000年頃から注目されるようになったのが「医療レーザー脱毛」です。
それまで行われていたニードル脱毛よりも、短時間で安価に脱毛を進めることができるため、短期間の間に広く普及していきました。
※現在でもニードル脱毛は行われていますが、取り扱うクリニックは極端に少なくなっています。また、体が大きい男性の場合、施術により多くの時間を必要としてしまうため、ほとんどの場合、医療レーザー脱毛が選ばれます。
そこで、今回は永久脱毛が可能な医療レーザー脱毛について取り上げてみます。
脱毛を選択する際の参考にしていただけると幸いです。
目次
1.メンズの永久脱毛は医療レーザー脱毛が最適
脱毛効果を得るためには、毛乳頭という発毛を司る細胞を破壊する必要があることは前述いたしました。
細胞という体の一部を取り除くことから、脱毛は医療行為として法令で定められており、医療機関であるクリニックでしか行えません。
ではレーザー脱毛は、どのような仕組みで永久脱毛の効果を与えるのでしょうか。
医療 レーザー脱毛は毛のメラニン色素に反応するレーザーを利用しています。
メラニン色素に吸収されたレーザーが熱に変換され、毛乳頭などの発毛を司る部分にダメージを与えることで永久脱毛効果を得ます。
そのため、メラニン色素が少ない産毛よりも、メラニン色素を多く含む濃い毛によく反応し、より効果的に脱毛を進めることができます。
“永久脱毛”とは
「永久脱毛」の定義は、死ぬまで1本も毛が生えてこないということではありません。
米国電気脱毛協会(American Electrology Association)※は『最終脱毛から1ヶ月後の毛の再生率が20%以下である脱毛法』が永久脱毛であると定義しています。
簡単に言うならば、『高い減毛率を長期間にわたり維持できる脱毛法のこと』となるでしょう。
※http://electrology.com/index.html
2.レーザー脱毛(永久脱毛)ができる部位の価格・期間・施術時間
では、実際にレーザー脱毛を行おうとした場合、全ての部分に脱毛が可能なのでしょうか。
実はいくつかレーザー脱毛では施術できない条件があります。
まず、黒いメラニン色素に反応する関係上、白髪には脱毛効果を与えられません。
逆に、ホクロや色素沈着、一定以上の日焼けやタトゥーへの照射は、火傷の危険性があるために施術を行えません。
また、強い光を使用するので、失明のリスクを考えまぶたへの照射も行わないことがほとんどです。
以上の条件が該当しないのであれば、全身のあらゆる部位にレーザー脱毛を行うことができます。
2-1.ヒゲ・顔
期間 | 半年~1年半ほど |
価格 | ●眉の上4万円前後 ●あご、あご下、ほほ・もみあげ、鼻下 計12万円 |
照射時間 | 眉の上、あご、あご下、ほほ・もみあげ、鼻下 各15分 ※ヒゲ全体を一度に行う場合は45分、顔全体を一度に行う場合は約1時間 |
2-2.上半身
期間 | 1年~2年ほど |
価格 | ●胴全体 13万円前後 ●腕全体16万円前後 ●全身脱毛(下半身含む)30万~50万円 |
照射時間 | ●ワキ 15分 ●胴全体 30分 ●腕全体 45分 ●背中 30分 ※上半身を一度に行う場合は約90分 |
2-3.下半身
期間 | 1年~2年ほど |
価格 | ●お尻 11万円前後 ●足全体 21万円前後 ●全身脱毛(上半身含む)30万~50万円 |
照射時間 | ●お尻、太もも、ひざ下 各30分 ●足の甲・足指 15分 ※下半身を一度に行う場合は約90分 |
2-4.デリケートゾーン
期間 | 1年~2年ほど |
価格 | ●14万円前後 |
照射時間 | ●ビキニライン、男性器 各30分 ●肛門周り 15分 ※下半身を一度に行う場合は約45分 |
3.医療レーザー脱毛(永久脱毛)のリスク
前項でも少し触れましたが、レーザー脱毛には火傷などのリスクが伴います。
リスクがあるからこそ、医療行為という専門性の高い分野に分類されています。
しかし、多くのリスクは対策が可能であり、セルフケアをすることでそういったリスクを軽減することができます。
また、レーザー脱毛を行う場所が医療機関であるため、万が一の場合でも適切な処置を受けることができます。
3-1.赤み・ヒリヒリ感・むくみ
レーザーの熱によって起こる皮膚の炎症反応です。
個人差はありますが、ほぼ全ての人に見られる反応です。
多くの場合は翌日には治まるものですが、お肌が弱く荒れやすい体質である場合は、数日間続く場合もあります。
照射後にお肌の保湿を行ったり軟膏を塗ることなどで改善されやすくなります。
3-2.毛嚢炎
ニキビに似た症状です。
ニキビはアクネ菌が原因で起こるものですが、毛嚢炎はブドウ球菌が原因で起こるものです。ブドウ球菌もアクネ菌同様、常在菌です。
レーザーの熱により皮膚のバリア機能が一時的に低下し、毛穴に菌が侵入しやすくなり、それが原因で炎症を起こします。
肌への刺激を控え、保湿を行えば回避できることも多いです。
また、毛嚢炎を発症したとしても、ニキビのように自然に治ることが多いので不安になることはありません。
3-3.火傷
レーザー脱毛は、毛にレーザーが吸収される際に熱に変換されるため、レーザーの照射出力が強すぎると火傷を引き起こしてしまいます。
逆にレーザーの出力が低すぎると、毛乳頭にダメージを与えられず、脱毛効果を与えられません。
レーザー脱毛を施術するのは医師や看護師などの医療従事者なため、こういったリスクについて深く理解したプロフェッショナルです。十分に信頼できます。
万が一の場合であっても、医師に診断を受けることができます。
3-4.硬毛化・増毛化
毛がレーザーの刺激を受けることで、増えたり、硬い毛となって生えてくる症状です。
うなじや背中などの産毛が多い部位で起こることがあります。
多くの場合、レーザーの照射を続けることで解消されます。
そのため、無料保証を用意しているクリニックなどもあります。
3-5.打ち漏れ
施術後、照射部位の毛がライン状や塊になって残っている場合、打ち漏れの可能性があります。
レーザー脱毛はすぐに効果が出るものでは無いので、照射してから1ヶ月後などに判定できるようになります。
単純にレーザーが当たらなかっただけなので、レーザーを当てなおせば解消されます。
4.まとめ
レーザー脱毛は女性だけでなく男性にも永久脱毛効果を与えてくれます。
ムダ毛が無くなれば、日々の剃毛の手間やコストが削減だけでなく、清潔感が増すことで女性やビジネスの場においても好印象を持たれるでしょう。
レーザー脱毛は黒いメラニン色素に反応するレーザーを使用している関係上、ホクロなど施術が出来ない部分もありますが、それ以外であれば、全身のあらゆる部位に脱毛効果を与えることができます。
医療行為であるためどうしてもリスクが伴いますが、施術は医療従事者が行うので、リスクは十分に軽減され、また万が一の場合であっても的確なケアが期待できます。
もしムダ毛でお悩みであるのならば、レーザー脱毛にチャレンジするのも良いのではないでしょうか。