ヒゲ脱毛って何回で効果が出るの?
ヒゲ脱毛を検討していて、そんなお悩みに直面する方も多いのではないでしょうか。
脱毛を扱う企業のオフィシャルページを見てみると、回数についてのQ&Aが掲載されていることがありますが、だいたいの回答は「個人差があります」というもの。
この個人差とは、毛の密度や量についてはもちろんですが、「どこまでの毛量を目標とするか」という、その人の主観も含まれています。
そして、どんなに薄いヒゲでどんなに変化の少ない毛量を希望していても、十分な脱毛効果を得るためには、1回の施術だけでは不十分です。
実を言うと脱毛は、毛周期という毛の生え変わるサイクルに大きな影響を受けています。
毛周期には成長期、退行期、休止期という区別があり、それぞれの時期によって毛の状態が変わってきます。
成長期以外の毛では、毛を成長させる毛母細胞が隠れてしまったり、そもそも毛が生えていなかったりするため、成長を阻止することができません。
では、何回の脱毛でヒゲは無くなるのでしょうか。
ここでは色々な脱毛方法ごとに、何回の施術で脱毛効果が見込めるかをまとめてみました。
ぜひ、ヒゲ脱毛を考えるうえでの指針にしてみてください。
1.具体的な回数と脱毛方法
ヒゲ脱毛には様々な方法があり、その脱毛方法によって効果を実感するための回数に違いが出てきます。
もちろん同じ脱毛方法でも、個人差によって実感を得る回数は変わってきますが、目安になる回数というものは存在します。
では実際に目安になる回数と、それに合った脱毛方法を見てみましょう。
回数 | 脱毛方法 |
5~8回 | 医療レーザー脱毛 |
15~30回 | ニードル脱毛(針脱毛) |
15回~ | エステ脱毛 |
20回~ | 家庭用脱毛器 |
1-1.医療脱毛
美容外科やクリニックなどの医療機関で行う脱毛のことです。
本来「脱毛」というものは法令により、医療機関でしか扱うことができません。
永久脱毛の効果が期待でき、体毛を無くす唯一の方法が医療脱毛です。
5~8回 ― 医療レーザー脱毛
最も少ない回数で確かな脱毛効果を得るには、医療レーザー脱毛が最適です。
多くの人は3回目の施術から脱毛効果を実感し、5回目の施術が終わった頃にはヒゲを剃る頻度が少なくなるようです。
ただし、5回の施術ではツルツルにすることは難しく、完全にヒゲを無くしたい場合は8回前後の施術が必要になってきます。
医療レーザー脱毛はメラニン色素に反応するレーザーを使用し、その熱で毛母細胞やバルジ領域を破壊することで脱毛効果を得るものです。
メラニン色素に反応を示すため、白髪や金髪などには脱毛効果を与えられません。
逆に、メラニン色素を多く含む日焼けした肌やホクロなどは、火傷(やけど)の危険性があるため、照射を行えない場合があります。
回数が5回からである理由として、脱毛効果を得られる成長期の毛が、全体の20%程であることが挙げられます。
5~6回のコースを設けているクリニックが多いのはこのためです。
15~30回 ― ニードル脱毛(針脱毛)
絶縁針脱毛、電気脱毛とも呼ばれる、針を使用した脱毛方法です。
回数が15~30回と広いのは一度の処置に必要な時間が、毛量などの個人差だけでなく施術者の技量にも左右されるためです。
1つの毛穴の施術には3~6秒かかると言われ、また男性のヒゲが2~3万本あることから、これだけの回数は必要になるでしょう。
ニードル脱毛(針脱毛)は、毛穴ひとつひとつに針を差し込み、毛穴の奥深くある毛乳頭に電気を与えることで毛根を死滅させる脱毛方法です。
処置に多くの時間がかかるため、一度に広い面積を脱毛するにはまとまった時間が必要です。
しかしながら脱毛効果は非常に高く、医療レーザー脱毛では施術できない部位や白髪や金髪、日焼けした肌に対しても十分な脱毛効果を発揮します。
料金体系としては、施術時間で設定している場合と針の本数で設定している場合に二分されます。
そのため回数とは少し違う感覚で通うことになるかもしれません。
1-2.その他の脱毛方法
前項で「脱毛」は医療機関でしか扱えないとお伝えしましたが、エステ脱毛や自宅用の脱毛機など、世の中には「脱毛」と付くものが多くあります。
しかしこれらは脱毛という言葉が入っているものの、医療脱毛のような永久脱毛の効果は無く、一時的な減毛や抑毛の効果しか発揮できません。
そのため、施術を続ければヒゲの少ない綺麗な状態を維持できますが、一定期間以上の期間を開けると、施術前の状態に戻ってしまいます。
以下で提示する回数は「減毛・抑毛を実感できる回数」としてご紹介しますが、脱毛効果は基本的には無い、ということをご理解ください。
15回~ ― エステ脱毛(光脱毛・フラッシュ脱毛・IPL脱毛)
エステサロンなどで行われている方法です。
医療レーザー脱毛と同じように、メラニン色素に反応する光を使用します。
多くの人は15回前後でヒゲが少なくなったと感じるようです。
しかしながら、その後も照射を続けなければ元の毛量に戻ってしまいます。
脱毛効果を得られるほどのレーザー出力は、法令によりエステサロンでは扱えず、医療機関のみに許されています。
このため、医療レーザーは毛根の奥深くまで到達することができますが、エステサロンで扱う光は皮膚の浅い部分までしか届きません。
エステサロンでの照射回数が無制限だったり、明記されていない場合があるのはこのためです。
(※日本スキン・エステティック協会
(https://www.jsa-cpe.org/public/static/press/mechanism_laser/imgs/practical_skill_theory.pdf)
医療脱毛とエステ脱毛(光脱毛・フラッシュ脱毛・IPL脱毛)の違いについて、
一般社団法人日本スキン・エステティック協会より、「医師免許を有しない者による脱毛行為等の取扱いについて」という呼びかけが2001年よりされている。
(http://www.jsa-cpe.org/press/public/2001/)
20回~ ― 家庭用脱毛器
家庭でも扱えるよう、エステ脱毛(光脱毛・フラッシュ脱毛・IPL脱毛)よりもさらに出力を抑えた脱毛器となります。
そのため毛が少なくなったことを実感するまでに、多くの回数を必要とします。
自分の好きな時に好きな場所で好きなだけ照射を出来ますが、こちらも減毛・抑毛効果しかないので、長期間照射を行わなければまたヒゲは生えてきます。
こちらも毛の無い状態をキープするためには照射をし続けなければなりません。
1-3.避けた方が良い脱毛方法
― ワックス脱毛(ブラジリアンワックス)
ワックス脱毛とは、温めたワックスを脱毛したい箇所に塗布し、それが固まった所を毛ごと引き剥がすというものです。
これも永久脱毛の効果は無く一時的な減毛にすぎませんが、瞬間的に広い面積の毛を除くことが出来るため、短時間ですぐにでも毛を無くしたい場合には効果的です。
しかしヒゲという体毛に関して言うと、ワックス脱毛は注意が必要です。
まず、ワックス脱毛をするには1cm程の長さが必要となります。
そこまでヒゲを伸ばすのは大変ですし、人によってはその長さまで伸びない方もいるでしょう。
また、ヒゲという体毛は他の部位の毛と比べてかなり太く、肌の奥深くから生えています。
そのためワックスと一緒にヒゲを勢いよく抜くと、他の部位よいりも肌への負担が大きく、内出血や肌荒れといった肌トラブルのリスクを起こしやすくなります。
こういった難しさがあるため、ワックス脱毛の専門店でも、ヒゲ脱毛だけは実施していない店舗がほとんどです。
2.回数と期間の関係
脱毛効果を5回で得られるとは言え、5日間連続で施術して効果を得られるかと言うと、それは違います。
冒頭でも述べましたが、毛周期のタイミングを気にしなければなりません。
医療脱毛で5回のヒゲ脱毛をしようとすれば、少なくとも半年から1年半程の期間は必要になります。
もちろん回数が増えればその分期間も延びていきます。
3.価格帯
少ない回数で済ませたいとは言え、料金があまりに高いようでは通うことは難しくなってきます。
それぞれの脱毛方法の価格を表にして比較してみましょう。
脱毛方法 | 回数(本数・台) | 価格帯 |
医療レーザ―脱毛 | 5~8回 | 10~15万円 |
ニードル脱毛 | 2~3万本 | 150万円以上 |
エステ脱毛 | 15回~ | 10万円~ |
家庭用脱毛機 | 1台 | 3~10万円 |
ワックス脱毛 | 1回 | 3千~7千円 |
ニードル脱毛(針脱毛)は針の本数や施術時間で料金が決まるため、ひとつの部位すべてを針で脱毛しようとすると、このように法外な値段になってしまいます。
その他の脱毛方法と比べて医療脱毛が高いように見えますが、施術を続けなければならない他の脱毛とは違い、一度脱毛が完了してしまえばそれ以上の料金は発生しません。
長期的な視野で考えると、結果的に医療レーザー脱毛のコストパフォーマンスが良いことがわかります。
4.まとめ
ヒゲ脱毛の回数についてご紹介してきました。
ヒゲ脱毛の回数を考える際に
・毛周期
・どのくらい毛を無くしたいか
・どの脱毛方法をチョイスするか
を考えることが重要です。
しかし、回数にだけ気を使うのではなく、脱毛効果を得られるまでの期間や料金も無視することはできません。
自分の理想のアゴや頬をイメージし、どの脱毛方法だったら理想に近づけるのか、よく考えてチョイスしてみてください。